亡くなった人のことで
最初に忘れるのは声だとよく言います。
だけど亡くなる人が
最期まで聞こえているのも声なんですよね。
だから一生懸命
声をかけ続けていました。
最近、少しずつ泣く回数が減ってきていました。
私のスマホには
母が夜中にかけてきた留守番電話が残っています。
眠りが浅くて
今何時かもわからない状態でかけてきていたもの。
「もしもし?出ないの?」
そんな母の独り言が入った留守録を
母の声を忘れないように聞いています。
先日
ようやく母の死亡が本籍地にも反映され
除籍謄本などを取りに行って来ました。
受け取ると
家族全員が
「除籍」
と書いてあって悲しくなりました。
ここはかつて私も住んでいた場所。
もう来ることもなくなっちゃうのかな。
ウロウロとあちこちを歩きました。
好きだったパン屋さんでパンを買い
今も変わらないお店を通るたびに
あの頃を思い出して
やっぱりまだ悲しくて。
泣いてなかっただけで
我慢してるだけなんだって
そのことに気づいてしまって
どうしようもなくなってしまいます。
最後はガラガラした声になってしまい
つらそうで、あまりよく話せなかったから
あの頃に戻って
ちゃんと話せていた頃の声を聞きたいよ。
コロナで面会も出来なかった日々。
もっとあの頃話したかったよ。
そして元気だった頃の母の声が聞きたい。